「遺族年金」って言葉を聞いたことはありますか?
大切な家族が亡くなってしまい、悲しみに暮れる一方で、これからの生活の不安を感じている方もいるかもしれません。そんな時、支えとなるのが「遺族年金」です。
この記事では、遺族年金とは何か、どんな時にいくらくらいもらえるのか、受給するための条件などを分かりやすく解説していきます。
遺族年金とは?
遺族年金とは、国民年金や厚生年金に加入していた人が亡くなった場合、残された家族の生活を保障するために支給される年金です。
亡くなった方が生前に支払った年金保険料に基づいて支給されるため、「受給資格さえ満たせば必ず受け取れる」という点が大きな特徴です。
遺族年金には、国民年金に加入していた人が亡くなった場合に支給される「遺族基礎年金」と、厚生年金に加入していた人が亡くなった場合に支給される「遺族厚生年金」の2種類があります。
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誰がもらえるの?遺族年金の受給資格
遺族年金を受給できるのは、亡くなった方と一定の続柄がある家族です。具体的には、以下の3つの要件をすべて満たしている場合に受給資格が認められます。
- 亡くなった方と続柄があること(配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹)
- 生計を同じくしていたこと(亡くなった方の収入によって生計を維持していたこと)
- その他、遺族年金の受給資格要件を満たしていること(年齢や障害の有無など)
具体的な受給資格は、亡くなった方の年金制度や遺族の状況によって異なります。詳しくは、後ほど詳しく解説します。
遺族年金にはどんな種類がある?
遺族年金は、亡くなった方が加入していた年金制度によって、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類に分けられます。
種類 | 支給対象者 | 支給額の目安 |
---|---|---|
遺族基礎年金 | 国民年金に加入していた人が亡くなった場合 (自営業者、フリーランス、無職の方など) |
月額約16万円(平成30年4月2日以降に亡くなった方の場合) |
遺族厚生年金 | 厚生年金に加入していた人が亡くなった場合 (会社員、公務員など) |
亡くなった方の給与や勤務年数によって異なる (月額数万円~数十万円) |
※表は横にスクロールできます。
遺族基礎年金は一律の金額ですが、遺族厚生年金は亡くなった方の収入や勤務年数によって支給額が異なります。そのため、遺族厚生年金の方が、一般的に支給額は高くなる傾向にあります。
また、遺族厚生年金には、「短期要件」と「長期要件」の2つの要件があり、どちらの要件を満たしているかによって、受給できる遺族の範囲が変わってきます。
- 短期要件:亡くなった方が厚生年金に加入していた期間が300ヶ月(25年)未満の場合
- 長期要件:亡くなった方が厚生年金に加入していた期間が300ヶ月(25年)以上の場合
詳しくは、それぞれの年金制度のページで確認してください。
遺族年金の請求手続きについて
遺族年金を受け取るためには、必要な書類を揃えて、住民票のある市区町村の窓口または年金事務所に請求する必要があります。
請求期限は、亡くなった日や受給資格を満たすことになった日(子の出生など)から3ヶ月以内と定められています。ただし、正当な理由がある場合は、請求期限が延長されることもあります。
遺族年金の請求手続きは複雑で、必要な書類も多いため、事前に専門家(市区町村の窓口や年金事務所)に相談することをおすすめします。
まとめ|遺族年金は、大切な家族の生活を守るためのセーフティネット
今回は、遺族年金について解説しました。遺族年金は、大切な家族が亡くなった場合に、残された家族の生活を支えるための大切な制度です。
この記事が、遺族年金について理解を深める一助になれば幸いです。